読者が選ぶ、私を変えた「ベスト」コラム

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不動産投資を行う大家さん自身が、自らの経験や思いをリアルに語る「実践大家コラム」。成功体験だけでなく、失敗談や奮闘記など、多岐にわたるコラムが毎日更新されている。

コラムにはコメントを付けることができ、読み手と書き手で双方向のコミュニケーションも可能だ。しかし、すべての読者がコメントを投稿しているわけではなく、読者が実践大家コラムをどのように投資活動に生かしているのかを知ることは難しい。

そこで今回は、読者アンケートで「実践大家コラムを読んで、実際の不動産投資に役に立った、影響を受けたエピソード」を募集、その中から5名の読者に取材を実施した。読者がコラムの内容をどのように読み、糧としているのか。実例を紹介する。

「不動産投資だけでなく、日常も変わった」

東京都心を中心に投資を行う、専業大家歴8年の清水さん(仮名)。参考になったコラムとして挙げてくれたのは、「FIRE大家テリー隊長」さんが執筆した以下の記事。

初期コストや定期的なメンテナンスが必要となる「植栽スペース」について取り上げているこのコラム。植栽は水やりをしたり、雑草を抜いたりと手間がかかるため、コンクリートや砂利を敷き詰めてしまう大家も多いだろう。

しかし、テリー隊長さんは植栽の選定をきちんと行うことで、手間をあまりかけなくても見栄えを整えることができ、入居率向上にもつながると説く。これまで試行錯誤してきた経験から、水やりなどの手間があまりかからない植物が紹介されており、植栽に取り組む初心者向けのコラムになっている。

このコラムを読んだ清水さんは、「これまで特に気にも留めておらず関心のなかった植栽に、入居率向上の可能性があることにハッとしました」と語る。

さっそく、雑草が生えている花壇の手入れを行うことにした清水さん。コラム内で紹介されていた「マホニア・コンヒューサ」と「オタフクナンテン」をインターネットで注文した。数カ月の間、水やりなどをしなくても元気に育つ手間のかからなさに驚いたという。

オタフクナンテン(PHOTO:サム / PIXTA)

それからは、植栽に興味を持ち、実際に自分で調べて、どの植物が育てやすいかを試行錯誤しながら探り始めた清水さん。「いまのところ、入居率向上などには直接つながっていません。しかし、少ないコストと手間で、物件の見栄えが悪いというマイナス面をなくすことができるという点には意味があると思います」と話す。

今ではホームセンターに行くと、ペンキや工具コーナーではなく、植栽コーナーに直行するようになったという。「物件の花壇は見違えるようにきれいになりました。ただ、最も変化があったのは、私の趣味がガーデニングになったことです(笑)」と、不動産投資だけでなく、自身の日常生活にまで影響を与えたコラムになったと語る。

有益な情報収集の場として

投資歴48年、都内在住でタワマンを中心に購入している小松さん(仮名)は、情報収集の場として、実践大家コラムを活用しているようだ。

センスが問われる「アクセントクロス」について取り上げている良波さんのコラム。クロスの良し悪しについて、SNSで行ったアンケート結果を紹介している。

2DKで20~30代のファミリーをメインターゲットにするため、最適なクロスを検討したという良波さん。最終的に、小さくキャラクターがあしらわれたネイビーのアクセントクロスを選択した。しかし、自身の選択に間違いがないか不安に駆られ、SNSでアンケートを実施すると、男女問わず「アリ」の意見が多く集まった。

小松さんは保有している築40年の一棟アパートの建て替え工事を、2年半後に控えている。内装にどのような材料を使うのか、展示会などに出向いて情報を集めていた。その過程で、良波さんのコラムが参考になったと小松さんは言う。

「実際に使ってみた感想などが書かれたコラムは大変参考になります。類似記事も読み、いろいろな可能性を検討することができました」と話す。

DIYの姿勢を見習う

投資歴3年、千葉県を中心に区分マンション1戸、戸建て2戸を所有する安藤さん(仮名)。桜猫のらさんのコラムから、DIYの考え方や方法を学び、自身の物件で実践をしている。特に参考になったというのがこちらのコラム。

築古物件のDIYに関するコラムを中心に執筆している桜猫のらさん。DIYの方法や手順などを丁寧に記している。このコラムでは、桜猫のらさんが行った建具のDIYについて紹介している。多くの写真を用いて、修繕の前後でどのように変わったのかがよくわかるコラムだ。

安藤さんも現在、今年購入したばかりの築古物件でDIYに取り組んでいる。壁紙の張り替えや塗装など、自分でできることには挑戦しているようだ。

そんな中、ちょうど建具の塗装に悩んでいる時に、桜猫のらさんのコラムが参考になったという。「桜猫のらさんは、女性ならではの視点でDIYについて語っていて、その点に魅力を感じています。私はあまりセンスがないので、壁紙の選び方や、柄や色の組み合わせなどはとても参考になります」。

実際にコラムで紹介されていたペンキを購入して塗装を行うと、「期待通りの綺麗な仕上がりになって、大満足です」と話す。

建具塗装後の写真(PHOTO:安藤さん提供)

また、福島県で不動産投資を行う、投資歴9年の鈴木さん(仮名)も、桜猫のらさんのコラムを読んで、勇気をもらったと話す。

自宅の浴槽交換をDIYで行う様子が書かれたこのコラム。浴槽の至るところで腐食が進み、浴槽撤去のDIYに挑戦することになった桜猫のらさん。内装業者と旦那さんに協力を仰ぎ、古くなった浴槽とコンクリートなどの撤去作業を行った様子が細かく書かれている。

アパート2棟を所有し、最近築50年の築古戸建を購入したばかりという鈴木さん。DIYで浴槽のリフォームに挑戦するか、悩み続けていた時期に桜猫のらさんのコラムを読んだという。

「女性がご自身で浴槽の撤去作業に取り組んでいる姿を見て、勇気をもらいました。先の想像できないDIYに不安が大きく、チャレンジしようか悩んでいましたが、コラムを読んで心理的なハードルがかなり下がりました」と話す。

ただ、最後までできるか不安だった鈴木さんは、「のらさんと同じように、自分では手の施しようがなくなったら、いつでもギブアップできるようにしておこうと思いました。業者さんに途中から修繕を依頼してもよいことに了承をもらってから、DIYにチャレンジしました」と語る。

浴槽撤去のDIYをしている様子(PHOTO:鈴木さん提供)

鈴木さんは、現在もユニットバスに替えるべくリフォーム作業を継続中。「大変な作業も、今後につながる経験だと思います。実践大家コラムでは、具体的なリフォーム手法から使用している器具、材料などが丁寧に書かれているので参考にしています。写真で仕上がりのイメージも想像できるので、大失敗を防ぐことにも役立っています」と話す。

過去の苦い経験、振り返る機会に

不動産投資歴は40年近く、現在は区分マンション2戸を自主管理している佐藤さん(仮名)。これまでさまざまな経験をしてきた中で、あるコラムを読んで昔の苦い経験を思い出し、改めて気を引き締めたという。

退去立ち合い時に、近隣のゴミ捨て場の確認を忘れていたヨッシーさん。入居者が加入している保険のサポート担当者から、「大量のごみが物件の廊下に放置されている」と連絡を受けて確認に行くと、分別されていない11袋ものゴミ袋が廊下を覆うように置かれていた。

中身は、プラスチック製品、洋服、生ごみ、缶などごちゃごちゃな状態だった。「退去者が出したゴミが、分別されていなかったためにアパートに戻されたようでした」。

処分方法についてさまざまな選択肢を検討し、最終的には不要品回収業者に処分を依頼することにした。8000円ほど余計な出費となってしまったようだ。

佐藤さんも3年ほど前、退去時にひどい目に遭ったと話す。区分マンションに約20年入居していた方が、突如うつ病を発症。過度の収集癖もあり、近所から自転車やゴミなどを部屋に持ち込み、盗難被害で警察沙汰になることもあったようだ。

また、台所や外庭などに見境なく排泄するようになり、「異臭がひどいので何とかしてほしい」と隣人からクレームが増えてしまった。

保証人に退去してもらうように何度も依頼し、約3カ月かけて退去してもらえることになった。「残置物の処理は保証人の方が責任をもって対応してくれるとのことだったので、お任せしました」。退去時に室内写真を見せてもらうと、特に残置物がなかったため、入居時に預かっていた敷金3カ月分の12万円で退去手続きを終えた。

しかし、退去後に改めて室内を確認すると、天井裏や床下に残置物が山のように詰め込まれて、隠されていたことが発覚した。結果、残置物の処理に約20万円、水回り設備の一新や全面クロスなどの修繕費用で総額約80万円の支出になってしまった。

「退去立ち合い時に室内を目視で確認せず、写真で済ませてしまったことは後悔しています。事細かに確認する必要があったと当時は猛省しました」。ヨッシーさんが反省しているように、今回のコラムを通して、細かい部分も確認することの重要性を再認識したという。

実践大家コラムが読者にどのように受け止められ、活用されているのか、具体的な事例を紹介した。実施したアンケートではこのほかにも、「コラムを読んだおかげでダメ物件の購入を避けることができた」「トラブル解決の参考になった」「自分の目線や戦略と比較検討ができ、投資に役立っている」といった声が寄せられた。実践大家コラムに影響を受け、投資に役立てている読者が多くいることが分かる。

今回は読者への取材を実施して記事で紹介したが、「参考になった」「活用できた」などの感想は、ぜひコメントを通じて積極的に投稿していただければ幸いだ。 

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