空き家所有者の78.1%が一戸建て所有。相続登記義務化法案認知はわずか23.2%~空き家所有者に関する全国動向調査New

中古住宅買取再生事業を展開する株式会社カチタスは、深刻化する空き家問題解決に寄与するため、2021年7月に、初の調査として「第1回 空き家所有者に関する全国動向調査(2021年)」を実施し、調査結果を発表した。

それによると、空き家所有者のうち、実に78.1%が「一戸建て」を所有。2位のマンション(17.0にも上り、相続登記義務化施行時に考える対策として、1位の「まだわからない」に次ぎ、4人に1人が「売却する」と回答している。所有者の実態とコロナの影響など、空き家にまつわる調査の詳細を見ていこう。

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■調査実施の背景・意図

株式会社野村総合研究所の調査では2033年には空き家数は2150万戸、空き家率は30.2%まで上昇すると予測されており、これまで以上に空き家問題への対策が求められている。

一方、同社は主に空き家を買い取り、再生して販売する事業を通じて累計6万戸以上の中古住宅販売実績を持ち、8年連続で買取再販販売戸数ランキング1位のリーディングカンパニーとして空き家問題に強い関心と課題感をもっている。

そこで、今回の調査実施の前提として、国交省が実施した「令和元年空き家所有者実態調査(以降、国交省調査)」と、同社への「中古住宅売却者の実態」に関する調査(以降、カチタス調査)を比較分析。

その結果、国交省調査で空き家の大半が存在する大都市圏以外のエリアにおける同社の買取実績は約9割であること、また「空き家の取得方法」についても、国交省の調査結果の6割弱、弊社の買い取り実績の4割強を相続・贈与が占めており傾向が近しいことが明らかとなった。即ち、同社の事業領域と全国の空き家実態には強い相関があると認識したという。

そのような状況を踏まえ、加速する日本の空き家問題の解決により一層貢献するために、市場の状況や課題を捉えるべく、同社では「空き家所有者に関する全国動向調査」を実施した。

■「国交省調査」と「カチタス調査」の比較(参考)

◎空き家所在地の大半を占める大都市圏以外のエリアと同社買い取り実績

画像提供/カチタス
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◎空き家の取得方法も相続・贈与の比率がほぼ半数

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◎同社へ売却される中古住宅は87%が空き家。
売主の年齢は50代-70代が多く、家具家財道具が残った空き家が半数以上

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■調査結果詳細

1.所有している空き家の78.1%が一戸建て

画像提供/カチタス
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2.空き家所有者のうち相続登記義務化を知らない人が76.8%

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※相続登記義務化とは
2021年4月21日に不動産登記法の改正法により、相続の開始を知って、かつ、所有権を取得したと知った日から3年以内に所有権移転登記を行うことが義務化された。もし、正当な理由がないのにも関わらず、この申請を怠った時は、10万円以下の過料を求められる。

3.「相続登記義務化」対策としては、4人に1人が売却を検討

画像提供/カチタス
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「相続登記義務化」が施行される際の対策については、現時点では44.8%の人が「まだわからない」を選択した一方で、4人に1人(25.5%)の人が「売却する」を選択。

2021年4月21日に法案が国会を通過し、施行が予定されている2024年までまだ3年あるものの、前項で76.8%が「相続登記義務化を知らない」という認知の低さは課題だと同社では考えており、会社としても制度の認知向上等の啓発に努めていくという。

4. 空き家の相続について66.7%が「家族と話していない」

画像提供/カチタス
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空き家は傷みが早く、相続したとしても管理も大変。放置された状態が続くと劣化も激しく資産としての価値も低減してしまう。「いつか」ではなく「今」の問題として、放置された空き家になってしまう前に、家族や親族と対話し、今後の利活用について検討していくことが重要になる。事前対話の重要性については、同社でも、今後引き続き強く訴求していく必要があるという認識だ。

5. 空き家売却時、売却先に求めることは「信用・信頼」が圧倒的1位

画像提供/カチタス
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空き家売却時、売却先に求めることについての質問では、圧倒的な1位が「信用・信頼」(68.3%)。また4人に1人が「残置物処理」(28.0%)を選択している。

1位の「信用・信頼」は、年代別に見ると50歳以上の世代は極めて数値が高く、中でも55歳-59歳は83.5%が売却先に「信頼・信用」を求めている。

また、4人に1人が残置物処理を求めていることも分かった。前出の同社への中古住宅売却者の実態で見たとおり、売却される中古住宅の多くには家具家財が放置された状態になっている。同社へ売却する人の37.2%が住宅売却に合わせて残置物処理を希望している実態からも、家具や家財など空き家に残された物を処分することが、空き家所有者にとって大きな負担になっていることもわかる。

6.売却先の選択肢、1位は「不動産仲介会社」45.1%

画像提供/カチタス
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売却先として「買取再販会社」を検討している人は16.2%と、「不動産仲介会社」の半分に満たないこともわかった。同社では、「買取再販という事業形態がまだ一般に認知されていないからではないか」と分析する。

築年の古い一戸建ての空き家はそのままの状態では買い手が見つかる可能性が低く、同社のような買取再販会社が買い取り、再生することで流通が活性化するのが実態。業態認知の向上が空き家流通の拡大には必要だと改めて認識したという。

一方、年代別に見ると、25-44歳は、20%前後が「買取再販会社」を選択している。若年層においては買取再販という業態が認知されており、不動産売却の選択肢が広がっていると考えられる。中古住宅の買取再販モデルが様々な年代のニーズに適した選択肢となるよう同社としても尽力していくという。

◎参考:買取再販と不動産仲介の違い

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7.コロナ禍における空き家所有者の意識・行動変化

コロナ禍で、中古住宅所有者の22.7を超える結果となった。

昨今、首都圏から郊外・地方への移住、二拠点・多拠点移住が報道でも取り上げられている。同社としても時代のニーズにマッチした住まいや暮らしの提案ができるよう、??買い取った住宅をリフォームする際にはテレワーク環境を意識した設備や内装等に配慮している。空き家の再生が二拠点居住や移住促進につながり、全国の地方創生に貢献できるよう引き続き取り組んでいくという。

7.1 コロナ禍における空き家所有者の22.7%が売却を検討

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7.2 移住検討者が13.7%。以前からの検討も含めると5人に1人が移住を検討

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7.3 二拠点居住を考えている人が16.2%。コロナ以前からの検討も含めると5人に1人が二拠点居住を検討

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7.4 移住・二拠点居住検討者の70.5%が一戸建て、78.4%が購入を希望

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■株式会社カチタスよりコメント

「今回の調査結果で空き家の78.1%が一戸建てであることからも、一戸建ての空き家を利活用することが、空き家問題解決には重要だと感じます。

一方でマンションに比べ一戸建ては、シロアリや雨漏りなどが発生するリスクが高いため個人の方が住宅の質を判断することが難しく、また築年が古く建物や設備が劣化しているとそのままの状態では流通し難いため、空き家の大半を占める一戸建ての利活用は、買取再販事業者の介在価値が大きい領域だと考えています。

また、新型コロナウイルス感染拡大により、さまざまな業界で変化が訪れています。

昨今メディアでも取り上げられているように、住宅業界では都心部から郊外へ移住するニーズが顕在化しています。弊社においても、都心部の賃貸住宅を出て地方の一戸建てを購入される動きが全国各所で発生しており、これまでに以上に地方の一戸建てにおける空き家の流通、活用に貢献しなければと考えています。

弊社に空き家を売却いただくお客様の中からは“コロナ禍で移動が制限され、遠く離れた空き家の管理に苦労していたが、売却して肩の荷が下りた”、“緊急事態宣言により、相続で引き継いだ家に残された家具や家財の処分が出来ず困っていたが、残置物もまとめて売却できて助かった”という声が多数寄せられており、コロナ禍における弊社の提供価値が有意であることを実感しております。

本調査結果が、空き家の売却や中古住宅の購入を検討している方々の参考になれば幸いです。
また、これからも弊社は中古住宅買取再生事業を通じて深刻化する日本の空き家問題解決の一助となるように尽力してまいります。」

                                                 株式会社寧広