都会のオアシス「東遊園地」がリニューアル!
注目は安藤忠雄氏による子ども向け文化施設

各線さんのみや駅から徒歩約15分、神戸市役所のすぐ南に位置する「東遊園地」は、都会のオアシスとして住民に愛されている都市公園。
1995年1月に起こった阪神淡路大震災以降は慰霊碑などが設置され、「1.17のつどい」やルミナリエといった追悼行事の会場にもなっている。
神戸市が進めている「都心・三宮再整備」の一環で、この東遊園地も大規模にリニューアルされる。

計画では公園を「芝生ひろば」「みちひろば」「見晴らしひろば」「こどもと花のひろば」の4ゾーンに再構成。ここで注目したいのが「こどもと花のひろば」だ。
「幼少期にたくさんの本に触れ、豊かな感性や想像力を育んでほしい」と、世界的な建築家である安藤忠雄氏が、大阪・中之島につくった文化施設「こども本の森」と同様の施設を神戸市に寄贈。同ひろば内の花時計を囲うように建設される。
屋内だけでなく、本を持ち出して屋外でも読めるようにと、開館に併せて芝生やベンチも整備される予定だ。


また「芝生ひろば」ゾーンには、カフェ・レストランやフリースペースなどの複合施設「URBAN PICNIC」が新設。
さらに「みちひろば」ではマーケットイベントを開催するなど、公園全体がにぎわいの創出拠点となることが期待される。


寂れたイメージを払拭
歩道橋が洗練されたデザインに!

ベイエリアにおける新港突堤西地区の再開発や各線さんのみや駅周辺の再整備が進む中で神戸市が課題としたのは、2エリアの間を走る国道2号による分断感の緩和。
南北間の回遊性向上に向けた取り組みとして、国道2号とフラワーロードが交差する税関前交差点で、三宮周辺と新港突堤西地区、みなとのもり公園をつなぐ歩道橋の改修工事が来夏から始まる。
コンペにより、都会の風景になじむスタイリッシュなデザインが採用された。ゆるやかな勾配のスロープも渡りやすさのポイントだ。

もうすぐ阪神淡路大震災から26年。各所で街の魅力を高める改修工事が進む三宮は、復興の次のステージに向かっている。
東遊園地の整備や新港突堤西地区の開発により、将来的には駅周辺だけでなく街全体ににぎわいがもたらされるだろう。
“新生三宮”の完成が楽しみだ。
株式会社 寧広