神戸の陸の玄関口「新神戸駅」前再整備。交通機能の再編、駅前広場は「ハーブ」をコンセプトに緑豊か

現在の新神戸駅の写真。市内唯一の新幹線駅であり、地下鉄・バス・タクシー等の公共交通の結節点である一方、「バスの乗り換えがしづらい」「周辺の観光スポットが分かりづらい」などといった課題も(出典:神戸市)
現在の新神戸駅の写真。市内唯一の新幹線駅であり、地下鉄・バス・タクシー等の公共交通の結節点である一方、「バスの乗り換えがしづらい」「周辺の観光スポットが分かりづらい」などといった課題も(出典:神戸市)

交通機能と駅前広場を再編
神戸の陸の玄関口にふさわしい空間へ

2022年1月下旬、神戸市は「新神戸」駅前広場および生田川公園について、デザインコンセプトや再整備のイメージ等を取りまとめ、新神戸駅前広場再整備の進め方」とあわせた再整備計画を公表した。

JR新神戸駅は、市内で唯一の新幹線駅であり、1972年に山陽新幹線「新大阪」駅-「岡山」駅間の開通と同時に開業。当駅は、神戸の陸の玄関口であるとともに、地下鉄(西神山手線・北神線)やバス・タクシー等の公共交通の重要な結節点となっている。

また、六甲山の山裾に位置し、布引の滝や布引ハーブ園等の豊かな自然環境へのアクセスの起点でもあり、市内有数の観光地である北野エリアと隣接するという特徴もある。

しかし、現在の駅前広場は「バスの乗り場が点在しており、乗換えが分かりづらい」「北野や布引の滝等の周辺エリアへのアクセスが分かりづらい」といった声が寄せられるなど、問題が顕在化している。

このような状況に対し、神戸市は令和元年度からまちの質・暮らしの質をより高めることで、都市ブランドの向上と人口誘引につなげるプロジェクト「リノベーション・神戸」をスタート。新神戸駅を対象駅の一つに位置づけている。

新神戸駅の駅前広場については、利便性・魅力向上を図り、人と公共交通優先の空間とするため、再整備を行う予定となっている。

新神戸駅再整備のデザインコンセプトは
「山と街をつなぐ新神戸ハーブガーデン」

新神戸駅再整備のデザインコンセプトは、「山と街をつなぐ新神戸ハーブガーデン」だ。

新神戸駅はフラワーロードの起終点であるとともに、山麓部には布引ハーブ園が隣接。また、北野エリアは多様な文化を取り入れてきた歴史から西洋文化を感じられるハーブと親和性が高いことから、山と街をつなぐ駅前広場の象徴として「ハーブ」がコンセプトに用いられる。

改札口南側に整備される「シンボル空間①」は、花のゲートや周辺スポットの案内機能などが設置される(出典:神戸市)
改札口南側に整備される「シンボル空間①」は、花のゲートや周辺スポットの案内機能などが設置される(出典:神戸市)

改札口南側に整備される「シンボル空間①」では、人々を出迎える新たなシンボルとして、ハーブの花々が鏡で手がけた屋根や壁に映り込む花のゲートを設置予定。また、神戸を訪れる人々が周辺の目的地にスムーズに移動できるよう、デジタルサイネージなどの案内機能の充実が図られる模様だ。

駐車場上に新設されるデッキ上の「シンボル空間②」は、休憩や散策に訪れる神戸ならではの空間を演出(出典:神戸市)
駐車場上に新設されるデッキ上の「シンボル空間②」は、休憩や散策に訪れる神戸ならではの空間を演出(出典:神戸市)

駐車場上に新設されるデッキ上の「シンボル空間②」は、観光スポットなど周辺施設の前庭空間として、休憩や散策に訪れる神戸ならではの空間を演出。ハーブを中心とした花や緑を植樹し、フォトスポットとしてBE KOBEモニュメントなども設置するという。

駅前広場と一体となり、フラワーロードの起終点は桜の名所として、より魅力ある空間へと再整備される「生田川公園」(出典:神戸市)
駅前広場と一体となり、フラワーロードの起終点は桜の名所として、より魅力ある空間へと再整備される「生田川公園」(出典:神戸市)

「生田川公園」は駅前広場と一体となり、フラワーロードの起終点は桜の名所として、より魅力ある空間へと再整備。湧水を活用した親水広場をリニューアルするほか、イベントの開催やキッチンカーの設置が可能な広場も設け、新神戸周辺の回遊性の向上を図る。

大阪・関西万博に向けて
2024年度末に供用開始を目指す

2022年度に設計を進め、2023年度より着工し、2025年4月に開幕する大阪・関西万博に向けて2024年度末に供用開始を目指している、新神戸駅の再整備。

今回の再整備では新神戸駅舎の改修には踏み切られないものの、実は将来的な駅舎改修を見据えて設計されるという噂も。いずれは、駅構内も含めた新たな新神戸駅に生まれ変わることが期待される。

                                                 株式会社寧広