投資用不動産の「価格が上昇している」との回答が50%超に~不動産投資家アンケートNew

美家登録会員を対象にして、年2回のペースで行われている「不動産投資に関する意識調査」について、第15回の結果が発表された。

それによると、コロナ禍が続く中、現在の投資用不動産の価格について、「価格が上昇している」と回答した人が、前回の倍以上となる52.8%に。

売り時か買い時かの質問についても、「どちらとも言えない」が10ポイント以上減り、「売り時だと思う」が20ポイント近く増えた。不動投資家が現在の市況をどう見ているのか、アンケート結果を細かく見てみよう。

Q. 現在の投資用不動産の価格について、 1年前と比べるとどう感じていますか?
Q. 現在の投資用不動産の価格について、 1年前と比べるとどう感じていますか?

多くの不動産投資家が
投資用不動産の「価格上昇」を感じている

今回の調査では、前回調査(2020年10月)には23.4%だった「価格が上昇している」という回答が、前回比29.4ポイント増加して52.8%となった。逆に「価格が下降している」という回答は15.2ポイント減少の12.1%に、「価格の変動はない」という回答は14.1ポイント減少の35.2%となった。

過去2回分回答状況「Q. 現在の投資用不動産の価格について、 1年前と比べるとどう感じていますか?」
過去2回分回答状況「Q. 現在の投資用不動産の価格について、 1年前と比べるとどう感じていますか?」

1年前に調査と比べるとさらに大きく変動しており、「価格下落」傾向だった1年前からみれば、明らかな「価格上昇」傾向へとシフトしている。

要因として考えるのは物件供給数だ。需要に対して供給物件数が少ないため、物件価格が上昇していると考えられる。一方で、2021年4月時点では供給数が大きく増えているという調査もあり、今後の価格動向に注目したいところだ。

「売り時だと思う」回答が大幅増。
とはいえ、「どちらとも言えない」回答がいまだ過半数

今回の調査では、前年調査(2020年4月)には9.0%だった「売り時だと思う」回答が前回比18.5ポイント増加して27.5%となった。逆に「買い時だと思う」回答は5.7ポイント減少の21.3%、「どちらともいえない」回答は前回比12.8ポイントの減少だった。これはコロナ以前の、2019年4月の調査に近い数字だ。

Q 現在、投資用不動産は買い時だと思いますか、売り時だと思いますか(経年変化)
Q 現在、投資用不動産は買い時だと思いますか、売り時だと思いますか(経年変化)

「売り時」の理由
第1位は「投資家の需要があるから」

それぞれの回答者に質問を重ねると、「売り時」と回答した方の51.6%が「投資家の需要があるから」回答した。「投資家の需要があるから」という回答は、2019年4月の32.4%から、2020年4月は14.0%とへと減少したが、今回37.6ポイント増加しての51.6%。

前年調査(2020年4月)では「これから価格が下がりそうだから」がトップで68.0%であったが、今回は36.8%にとどまった。「売り時」理由の第2位は、「過去に比べて上がったから」の40.6%だった。

Q. 売り時だと思う理由は何ですか?
Q. 売り時だと思う理由は何ですか?

買い時の理由は「買えるときに買った方がよいから」が50.8%でトップ(前年調査(2020年4月)は同選択肢なし)。前年トップは「価格が下がっているから」だったが、64.0%から28.3%へ、35.7ポイント減少した。

「どちらとも言えない」理由については、「物件次第だから」が74.0%で、前年(2020年4月)の48.5%から、25.5ポイントの増加。前年トップだった「景気の先行きが見えないから」が28.8%で、前年49.6%から20.8ポイントの減少となった。

物件を「購入した」人は微増、
種別は「区分所有マンション」が大きく増加

「2020年10月以降に物件を購入しましたか?」という質問に対しては、「購入した」と回答した人は36.4%、購入していない人が64.7%。購入者は前回調査(2020年10月)時から微増程度だが、コロナ禍においても物件購入の動きがストップしているわけではなさそうだ。

ちなみに、購入した物件は「区分所有マンション」34.2%となり、前回20.3%から大きく増加した。

これは、全体データで投資1年未満、1~5年未満の人が増加しているため、初心者を中心に比較的購入しやすい区分マンションを選択している人が多かったためと思われる。

また、購入時の融資状況については、「金融機関による融資を活用」したのは37.7%、「融資と現金で購入」したのは31.2%で、約69%の回答者が何らかの形で融資を利用していた。

融資の環境は1年前と比べて変化があったかという質問には、「変化がなかった」と答えた人が30.7%となった一方で、「自己資金の割合が増えた」という人も27.0%。融資環境は引き続き厳しめの状況と言えそうだ。

収益不動産の購入に際して、
気にかけている観点は「手元資金の確保」

今回はさらに、収益不動産の購入に際して、気にかけている観点を複数回答でヒアリング。

「キャッシュフロー(手元資金)の確保」との回答が52.9%と半数を超えた。続いて、「出口戦略(換金)」が47.1%、「不動産の価格変動」37.7%と、財務や売買にかかわる項目が続き、4番目に「建物の耐久性・メンテナンス・老朽化など」となった。

Q. 収益不動産の購入に際して、気にかけている観点は何ですか?
Q. 収益不動産の購入に際して、気にかけている観点は何ですか?

各項目に対するフリーコメントでは、「キャッシュフローは物件購入前からある程度見通しが立つ。(きちんと考えておけば)金利の上昇等であわてることはないと思う」、「持続的な経営のためには、自己資金と、客付けと、売却が最優先事項。

そのためには立地選択を重視する必要があると思う。以外の項目はあとで何とでもなる」「長期金利の上昇については、警戒している。上昇度合いによっては、繰り上げ返済できるよう現金を保有している」というように、リアルな声が多く寄せられている。

災害への備えや、メンテナンス対応などについても、参考にできる意見も多そうだ。

寄せられたコメント等については、詳細レポートをぜひチェックしてみてほしい。

                                                  株式会社寧広