大阪・枚方団地の建替事業が前進:枚方市駅北口エリアの可能性を探る

大阪市内の風景

大阪府住宅供給公社は、大阪府で予定されている「枚方市駅周辺地区第一種市街地再開発事業」について、2020年12月に事業者選定を開始した。

※参考:大阪府住宅供給公社

再開発事業予定地
周辺の
環境

枚方市は大阪市から見て北東に位置しており、京都府との県境に当たる市だ。

2021年1月末の人口は約40万人で、大阪府内では大阪市・堺市・豊中市に次いで4番目に人口が多い市となっている。

※参照:大阪府毎月推計人口

当該再開発事業の予定地である枚方市駅は、京阪本線沿線の駅だ。

枚方市駅北口周辺では、ロータリーのある南西側の方に商店などが並んでいる。

一方で、事業予定地である駅北東側の団地周辺は住宅街だ。

建替予定地から徒歩5分圏内には、ショッピングモールの枚方ビオルネがある。

そのほか、近隣に関西医科大学附属病院があるなど、駅周辺の居住環境は良好だ。

再開発事業が
策定された背景

枚方市駅周辺の再開発事業は、2013年に枚方市が策定した「枚方市駅周辺再整備ビジョン」に基づいている。

ビジョンの策定に当たっては市民アンケートも行われており、枚方市民の間では、医療・福祉施設や公共施設については満足度が高い様子が伺える。

その一方で、娯楽・文化施設の整備や商業施設のリニューアルなどが、今後のまちづくりに必要という意見が多かった。

実際のところ、枚方市では2001年に長崎屋枚方店が閉店したのを皮切りに、2005年には三越が閉店、2012年には近鉄百貨店が閉店している。

このため、居住人口の増加に加え、地域活性化による集客力の回復などについて解決すべく、再開発計画が策定された。

再開発事業の
詳細

今回事業者選定が始まったのは、全3区ある再開発区域のうち、第2工区に関するものだ。

第2工区は地上14階建ての住居と店舗とで構成される。なお、2022年4月上旬には工事着工し、建物の完成予定は2024年1月下旬。

また、第2工区と線路を挟んだ反対側に位置する第3工区には、住宅と店舗に加えてオフィスやホテルが入る予定となっている。

そのほか、団地に隣接する駅前広場の拡充も進められる。駅前広場については、バスなど公共交通の使い勝手や、歩行利便性の低さが課題視されていた。

駅南口のロータリーと比較すると北口のロータリーは狭いため、安全性や利便性が高いとは言い難い。

市民アンケートでも、駅前広場の充実が課題とされていたため、再開発事業の第2工区では、この課題にも対応する計画だ。

枚方市駅北口エリアが持つ
投資先としての可能性は?

枚方市駅を中心として市内の人口分布を見ると、岡山手町や大垣内町など、駅の南側に人口が集中している。

しかし、再開発が完了して駅前が整備されれば、居住ニーズの高まりも期待できるだろう。

なお、駅北口エリアの新町では、2丁目に住宅がほとんどないため、投資するなら1丁目が対象となる。

また、駅周辺で入居者募集中の物件を見ると、1R~1LDKまでの、単身者がターゲットとなる物件が多い。

つまり、DINKSもしくは子持ち世帯向けの賃貸住宅は少ない状況だ。

一方で、新町1丁目における年齢別の人口分布を見ると、20歳~34歳よりも、35歳~49歳までの人口の方が多い。

新町1丁目では、2K~2LDKまでの物件も賃貸ニーズはあると言える。

また、競合物件が少ないので、入居者の取り合いになる可能性が低い。

そのほか、交通利便性を見ると、枚方市駅から梅田など大阪都心までは電車で30分前後だ。枚方市駅はアクセスも悪くない。

難点を挙げるとすれば、枚方市駅周辺では古い建物が多いため、物件によってはローンの利用可否が不透明と言える。

自己資金を必要とする可能性はあるが、枚方市駅北口エリアは、戦略次第で利益を狙えるエリアと言えるだろう。

                                                株式会社 寧広