売出戸数が多い中古マンションは値引き率が高い?~売出戸数率ランキングから検証~中古マンション流通マーケットレポートNew

中古マンションは、売りに出した価格のまま売却にいたるとは限らない。成約までには、一定率、値引きされることが多いものだ。

今回、マンションナビを運営するマンションリサーチ株式会社は、売出戸数率(売出戸数/総戸数)の高い中古マンションの値引き率を調査。流通数が多いマンションは値引き率も高いのか検証した。

本記事詳細

■検証方法

調査期間:2020年1月~2021年11月
調査対象:東京都・大阪府の総戸数50戸以上のマンション
検証方法:調査期間内での総戸数に対する売出戸数が高いマンションの売出戸数率(売出戸数/総戸数)と、値引き率を比較する事で流通数が多いマンションは値引き率も高いのかを検証

■記事詳細

成約にいたった中古マンションの「売出開始価格」と「最終売出価格」の差の平均値は、次の通り。

・東京都:2.6%
・大阪府:3.2%

【東京都の売出戸数率と値引き率の関係性】
「売出開始価格」と「最終売出価格」の差の平均値:2.6%

(マンションナビ調べ)
(マンションナビ調べ)

上記は、調査時期において売出戸数率が高い中古マンションTOP10。

東京都の平均値引き率「2.6%」に対し、大幅に高いマンションも見られたが、逆にほとんど値引きされていないマンションも見られ、流通頻度の高さと値引き率の高さは比例していないようだ。

売出戸数率においては、100戸以下の中規模マンションが相対的に高く、タワーマンションや大規模マンションの流通数が多いという傾向も見られなかった。

【大阪府の売出戸数率と値引き率の関係性】
「売出開始価格」と「最終売出価格」の差の平均値:3.2%

(マンションナビ調べ)
(マンションナビ調べ)

大阪府においても、東京都と同様、 売出戸数率は100戸以下の中規模マンションが相対的に高いようだ。

しかし東京都とは異なり、値引き率に関しては、大阪の平均値「3.2%」に対して売出戸数率の高いマンションは相対的に高い傾向が見られる。また、売出戸数率が高い中古マンションは、大阪市浪速区、淀川区が多数を占め、このエリアにおいてはとくに値引き率が高いようだ。

■総論:大阪府では売出戸数率が高いマンションは値引き率も高い傾向に

東京都では、東京全体の値下げ率平均値と比較しても、流通頻度が高いマンションが値引きされやすいという傾向は見られなかった。

一方で、大阪府では、大阪府全体の値下げ率平均値と比較すると、やや値下げ率は高いようだ。従って、東京都のほうが、流通数が多い中古マンションにおいても、その資産性は確保されやすいと想定される。

今回の調査からもわかったように、成約にいたるまでの値引き率はエリアによって大きく異なる。 また、コロナ禍で中古マンションの売出数が大きく減少し、それに伴って値引き率も低下傾向にあったものの、2021年終盤から徐々に値引き率は高くなっており、中古マンションマーケット全体としては不安定な状況が続く事が予想される。

                                                 株式会社寧広