中古マンション価格高騰の正体は「地域格差」か?視覚的に捉えるコロナ禍の市況New

中古マンション価格の高騰に歯止めがきかない東京都23区。日本の主要都市である横浜市、大阪市も同様だ。しかし、よりミクロの視点で見てみると、そこには地域格差があることがわかってきた。

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マンションナビを運営するマンションリサーチ株式会社は、東京都23区・横浜市・大阪市の3つの地域の中古マンション対前年比坪単価増減率をエリア別・築年帯別に調査。結果から、高騰しているマンションと下落しているマンションの傾向を検証している。
詳細:https://t23m-navi.jp/magazine/news/regional-disparity/

主要エリア別坪単価(マンションリサーチ調べ)
主要エリア別坪単価(マンションリサーチ調べ)

■2019年~2021年上期 東京都23区・横浜市・大阪市の坪単価増減率

ますは、東京都23区・横浜市・大阪市の市区町村別・築年帯別の坪単価増減率を見ていこう。

◎東京都23区

ほとんどが前年増減率プラスとなっており、高騰傾向にあるということは間違いない。とくに2001年築以降のマンションについては、2021年上期対2020年の坪単価は、千代田区を除く22区でプラスになっている。

東京都23区築年帯別坪単価(マンションリサーチ調べ)
東京都23区築年帯別坪単価(マンションリサーチ調べ)

(参考記事:https://t23m-navi.jp/magazine/news/2021first-half_condominium-market/)

◎横浜市

横浜市は、東京都23区より赤字が多いのが一目瞭然。
東京都23区と反対に、2020年の対前年度増減比においては新耐震物件の価格が多くのエリアで下落している。一方で、2021年上半期は、旧耐震のマンションが多くのエリアで下落している。
横浜市金沢区など、2001年築以降のマンションもコロナ禍で下落が継続しているエリアがあるようだ。

横浜市築年帯別坪単価(マンションリサーチ調べ)
横浜市築年帯別坪単価(マンションリサーチ調べ)

◎大阪市

大阪市もまた、東京都23区より下落しているエリア・築年帯が多いようだ。
2021年上期には、旧耐震のマンションが多くのエリアで下落。新耐震のマンションも、大阪市港区など2020年、2021年上期と下落が続いているエリアがある。

大阪市築年帯別坪単価(マンションリサーチ調べ)
大阪市築年帯別坪単価(マンションリサーチ調べ)

■2021年上半期 横浜市中古マンション下落率・高騰率ランキング

多くのエリアで中古マンション価格が下落した横浜市。2021年上期、対前年比で最も下落率が大きかったマンションと最も高騰率が大きかったマンションを調べてみた。

◎下落率ランキング

横浜市下落率ランキング(マンションリサーチ調べ)
横浜市下落率ランキング(マンションリサーチ調べ)

横浜市で2021年上半期(対2020年)の下落率が大きかったマンションは、すべて大型団地。いずれも旧耐震の棟がほとんどを占めており、先ほどの「横浜市築年帯別坪単価」の調査でマイナス成長しているエリアに属している。

◎高騰率ランキング

横浜市高騰率ランキング(マンションリサーチ調べ)
横浜市高騰率ランキング(マンションリサーチ調べ)

一方、高騰率が大きかったマンションは、低層高級マンション、あるいはタワーマンションだった。すべて「横浜市築年帯別坪単価」の調査でプラス成長のエリアに属している。

■総括 中古マンション価格高騰の裏には「地域格差」が

一見すると、東京23区をはじめ主要都市では、中古マンション価格の高騰が見られる。しかしミクロな視点で見てみると、逆に下落傾向にあるエリア・築年帯のマンションがあるようだ。

とくに横浜市は、大きな地域格差があることが想定される。高級マンションやタワーマンションが建設されている都市部エリアにおいては、東京23区同様に高騰が見られるが、団地などが建つ郊外エリアにおいては、旧来の大型集合住宅を筆頭に中古マンション価格の下落が見られた。

中古マンション価格の決定要因としては、地域性および築年帯、そして建物のグレードが大きく関わってくることが想定される。

                                                 株式会社寧広