不動産投資6年目のサラリーマン大家体験談。目的は「安定した継続収入」。株やFXではダメだったNew

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荻野さんが所有する町田のアパート外観

現役サラリーマン大家の
所有物件

東京都在住の荻野さん(仮名:現41歳)は35歳の時から不動産投資を始めたサラリーマン大家だ。

現在では、地方都市を中心に複数の物件を所有しており、合計で年間約1,134万円の家賃収入を得ている。各物件の概要と利回りは以下の通り

・大阪府の新築区分マンション
大阪メトロ 谷町4丁目駅 徒歩6分 1R 1,600万円
年間家賃収入:約81万円 表面利回り:5.06%
2015年に購入

・名古屋市の新築区分マンション
JR 名古屋駅 徒歩6分 1R 1,600万円
年間家賃収入:約80万円 表面利回り:5.03%
2015年に購入

・名古屋市の新築アパート
JR 東海道線 尾頭橋駅 徒歩13分 6部屋 5,700万円
年間家賃収入:約383万円 表面利回り:6.70%
2016年に購入

・東京都町田市の新築アパート
小田急線 町田駅 徒歩15分 8部屋 9,000万円
年間家賃収入:約590万円 表面利回り:6.60%
2016年に購入

キャッシュフローは全部で毎月約21万円(年間約255万円)出ているという。

しかし、キャッシュフローの大半はアパートから出ており、マンションからはあまりキャッシュフローが出ていない点を、荻野さんは課題と感じている。

なお、コロナの影響に関しては、アパートの方で2戸だけ空室が出たものの、すぐに入居者が決まったとのこと。

また、アパートはどちらも駅から10分以上離れているが、これまでどちらもほぼ満室稼働している。

町田のほうは特に、長くても2ヶ月以上空室が続いたことはないという。

主な入居者は、若手のサラリーマンや、寮として物件を借り上げる病院などだ。これまでの入居率は95%以上を維持している。

名古屋の方も、1回だけ季節外れの退去で3~4ヶ月くらい空いたものの、基本は満室を維持できているという。

駅から遠くても入居者が入る理由は、家賃の割に部屋が広いからだ。町田のアパートは部屋の中にロフトがついていて、1部屋あたり延床面積が30㎡ある。

その一方で、駅からの距離を考慮して家賃は6万円に設定している。

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町田のアパート室内写真:天井が高いので、広く感じられる

上司との不和をきっかけに投資を始め、
株やFXでの失敗を経て不動産投資を検討

荻野さんが投資を始めたのは、会社を辞めても食べていける収入が欲しいと思ったからだ。

投資を始めた当初、当時の上司とそりが合わず、荻野さんは会社を辞めさせられる危機にあった。

「転職も考えたものの、当時のスキルではつぶしが効かないことがわかったので、投資で収入を作ろうと考えました。最初は資産運用のセミナーを聞いて、株式投資やFXをやってみたものの、あまりうまくいかなかったんです。また、パソコンに張り付いて値動きを追い続けるのは精神的にも負担が大きかったです。」

転職で給料が減った時のために継続的な収入が欲しいと思ったものの、金融投資は値動きが大きすぎて安定しない点に不安を覚えたという。

「結果的に、ローンを使うのは怖いけど、自分には不動産投資の方が向いているんじゃないかと考えました。」

東京都内の物件を探したものの、
入居者目線で物件に魅力を感じず・・

不動産投資を検討し始めた荻野さんは、投資をやっている同僚に勧められた無料セミナーなどに行ってみたという。

しかし、狭いワンルーム物件ばかりを案内され、高い家賃の割に部屋が狭く、収益も残らない物件には魅力を感じなかった。

「当初は、東京23区内でいい物件があればと考えていました。しかし、家賃が10万円以上かかる25㎡のワンルームなどを案内されて、自分がそこに住みたいかと考えると、10万円以上の家賃を払うならもっと広い部屋に住みたいなと思ったんです。都内で資産性が高い物件に投資して、サブリースを使えば毎月の収支はトントンという感じだったんですが、自分だったら借りないと思ったので、それは断りました。」

東京都内へのこだわりを諦め、地方都市に目を向けたところ、物件価格が東京都内の半額程度で、マンスリーマンションを展開している業者に貸せるという物件が2件見つかった。

サブリース無しで収支がプラスになると聞いた荻野さんは、まずは大阪と名古屋のワンルームを2件同時に購入した。

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荻野さんが所有する名古屋のマンション外観

ワンルームマンションの後に購入した
アパートが収入の要に

2戸のマンションはフルローンで購入したため、荻野さんは早めに完済してキャッシュフローを増やしたいと考えていた。

しかし、区分マンションを2戸しか持っていない状況では、収益が不十分なため、ローン完済までに時間がかかる。

そこで、できる限り物件数を増やして返済資金を作ろうと考えたという。

「当初は築浅の中古区分マンションを増やしていこうと考えたのですが、いいなと思った物件が抽選になってしまって買えなかったんです。また、抽選に外れた後に、あと2件区分マンションを増やしても、キャッシュフローがあまり増えないと考えました。そこで、当時の同僚から1棟アパートでキャッシュフローが出ていると聞いたので、アパートを探してみました。」

結果として、とある不動産業者から町田のアパートを勧められ、予定地やモデルルームに何度も足を運んで検討した結果、購入を決断した。

駅から距離がある物件に入居者が入るのか、当時は不安もあったという。

「最初に買ったマンションが駅近だったこともあり、町田のアパートには空室の不安もありました。でも、町田はターミナル駅で学生やサラリーマンも多いし、モデルルームを見たら建物のクオリティが高かったので家賃とのバランスも取れるし、大丈夫だろうと考えました。」

3件目のアパートを購入した時点で、税務上は事業規模と認められる10部屋を所有することになったので、荻野さんはもう物件は増やさなくてもいいと考えていたという。

しかし、営業マンからローンをまだ使えると聞いた荻野さんは、思い切って4件目の物件も購入することに。

「当時はキャッシュフローも増えるし、もういいかと思っていました。でも、営業マンから、まだローンを使えると言われて買い増しを勧められたので、ローンの審査申込だけしたんです。そうしたら、物件購入の申込順序が2番手だったんですが、1番手の人が審査落ちしてしまったということで、そこは思い切りました。部屋数を増やして空室リスクに備えたいという希望もあったので。」

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荻野さんが所有する名古屋のアパート

ローンについては、ワンルームマンションは2戸ともフルローンで、アパートは2件とも物件価格の5%だけ自己資金を入れることになった。

ローンの毎月返済額は、合計で約65万6,000円になっている。マンションが2戸とも52,000円で、町田のアパートが34万2,000円、名古屋のアパートが21万円という内訳だ。2021年初頭の残債は約1億7,250万円となっている。

やらないよりはやったほうがいい
ただし、営業マンの言いなりにならないで

荻野さんは、借入額が大きい割にはキャッシュフローが少ないと感じており、現状に100%満足はしていない。

今後は、収支改善のために、まずマンションの方の管理会社を変更する予定だ。

自身の現状には改善点もあると認識する一方で、サラリーマンは不動産投資をやったほうがいいと荻野さんは語る。

「私自身、今の収益に100%満足はしていませんが、やらないよりはやった方がいいと思います。また、私は株式投資やFXもやりましたが、どちらもすごく難易度が高いです。サラリーマンが投資するなら、不動産投資の方が安全だと思います。あとは、セミナーとかの空気に流されて営業マンの言いなりにならないよう、何のために投資するのか、目的を明確にすることが重要だと思います。」

荻野さんが金融投資に失敗しても不動産投資に活路を見出せたのは、「安定した継続収入」という目的が明確だったからだ。

「投資目的の明確化」という基礎的な準備の重要性を再認識させられる体験談だった。

                                                株式会社 寧広