不動産投資成功への道、チラシ広告から透けて見えるモノ

自宅のポストに投函される不動産のチラシ広告。土日や祝祭日前の新聞朝刊には、ぎっしりと不動産情報が掲載されている広告を目にすることがある。

新築マンションのモデルルーム案内や戸建て住宅、中古マンションなどの売り出し物件のほか、収益不動産を特集した広告チラシも多い。そのチラシの情報をどう読み解くか。

チラシ広告には、物件の概要が載っている。物件名、販売価格、所在地、最寄り駅までの徒歩時間、利用可能な路線、専有面積・間取り、構造・階数、築年数、管理費・修繕積立金といった共益費などである。

一棟収益物件では、月額賃料と満室稼働を想定しての年間収入と想定利回り情報が加わる。

ただし、投資家が最も重要視する利回りについては、表面利回りで表示されている。

広告規約上、表面利回りで良いとされているためだが、物件購入後の維持にかかる諸費用を差し引いてのネットインカムを算出することが欠かせない。

入稿写真

◎必要な情報は足で稼げ

こうした広告情報だけで物件を見ないで購入することは避けたいところだ。

インターネット技術の発達とコロナ禍で在宅時間が長くなっていることで物件の見学をバーチャルで行い、申し込みから契約までオンラインで済ませられる環境が整っているが、首都圏不動産公正取引協議会では、「(投資物件を購入するときに)自分で住んでも良いと思える物件を選ぶことが最も大切なことだ」と指摘して、しっかりと現地と物件を見て購入することの重要性を訴える。適正な家賃で満室稼働できるのかは現地を確認しないと判断が難しい。

少子化で単身者向けは供給過多になる中で、物件周辺の雰囲気を感じ取ること、投資用マンションを新規開発する会社がどのあたりを重視して供給しているか、そうした地域で物件がダブついていないかなど地域の賃貸マーケットを知ることが明暗を分ける。

不動産投資は机上の計算、論理だけで成功するものではない。チラシ広告に載っている情報は基礎情報で、投資に必要な情報は出向いて足で稼ぐこと。自分に置き換えればわかりやすい。

オンライン技術が発達したからといって、自分が購入する物件を一度も現地に行かないで購入することはないはずである。

◎掘り出し物件は水面下で動いている

また、日々の不動産広告を見ていると、何度もお目にかかる物件を散見する。つまり取引されないでずっと広告掲載が続いている状態だが、これらにはいくつかの理由が推察される。

1つは単に売り主と買い主の価格目線が合わずに値下げにより再広告しているケース。

2つ目は、『この価格で売れれば御の字だ』という現金化を別に急いでいないケース。この場合は、いつまで経っても値下げしない広告出稿が続いている。

3つ目として、ずっと値段を下げずに広告が続いているもう一つのケースだ。これは物件価格を下げられない事情があると推察できる。

その事情とは、売り主が多額の負債を抱えていることなどが考えられる。このようにチラシ広告には、売り主のさまざまな思惑が乗っかっている物件も少なくない。

これらを踏まえて複数の不動産事業者は、「本当に良い物件は、なかなか市場には出てこないで、その前に売れてしまう。掘り出し物は水面下で動いている」と指摘する。

実際、不動産で成功している投資家を取材していると、その多くが優良物件を手に入れるために、かかり付け医的な不動産会社を2~3社ほど抱えており、なにか掘り出しモノが出てきたときに優先的に連絡を受けている。

不動産投資の成功の裏には、広告などの基礎情報を踏まえながらの現地確認による情報収集・分析力と不動産事業者を活用したネットワークづくりが欠かせないことがわかる。

                                                株式会社 寧広