ビットコインなど暗号資産の投資トラブルを金融庁・消費者庁・警察庁が注意喚起! 取引は登録事業者を通じて行うことNew

知名度の高まりに伴って
儲け話に騙される消費者が急増

「国もまたいでも自由に使うことができる」「ボラティリティの高さが魅力的」といった理由から、認知度が高まり保有者が増えている、ビットコインなどの暗号資産。

昨今は上昇により億単位の利益を得た投資家が現れたり、企業や機関投資家が購入したといった報道もあり、一方で中国の規制強化で価格が下がるなど、暗号資産関連のニュースには事欠かない。

まだまだ新しい存在だけに、トラブルも目立つ暗号資産。10~20代の若者が巻き込まれる割合も高い。怪しい話に乗ってはいけない。

まだまだ新しい存在だけに、トラブルも目立つ暗号資産。10~20代の若者が巻き込まれる割合も高い。怪しい話に乗ってはいけない。

そんな暗号資産に対して、金融庁と消費者庁、警視庁が投資トラブルへの注意喚起を行っている。国民生活センターによると、暗号資産の相談件数は2015年に441件だったのが、18年には3455件に急増。これをピークに減少しているが、それでも20年は2894件もあった。

国民生活センターによる注意喚起。SNS経由で儲け話を持ち掛けられるなど、さまざまなケースがある。 出所:国民生活センターホームページ
国民生活センターによる注意喚起。SNS経由で儲け話を持ち掛けられるなど、さまざまなケースがある。
出所:国民生活センターホームページ

典型的な事例は以下の通り。

事例①:「絶対に儲かる」と持ち掛けられて投資をしたら返金・出金できない

SNSやセミナーで「暗号資産の運用で毎月10%の利息」、「人を紹介すると手数料がもらえる」と聞いて始めたものの、投資先の口座から出金できない。

事例②:出金するために追加費用を請求された

暗号資産に投資を勧められて資金を指定の口座に振り込んだが、出金するには追加の支払いが必要だと言われた。

事例③:法令に基づく登録を受けていない無登録業者での取引を勧められ投資を始めたが、その後業者と連絡が取れない

「高利益が得られる」と言われて業者を確かめずに投資をしたら、登録したサイトから出金できず、サイトも閉じられた。業者の連絡先・所在地はわからない。

事例④:出会い系サイトやマッチングアプリで知り合った人に勧められ始めたが、その後返金・出金できない、連絡ができなくなった

マッチングアプリで知り合った相手から投資を勧められ資金を振り込んだが、その後連絡が付かない。

高配当を名目に投資を勧誘するのは、暗号資産に限らず昔からある、詐欺のあるあるパターン。なかには、あとから参加する出資者から集めたお金を以前の出資者に配当として渡す「ポンジスキーム」であることも。当然ながら運用は行っておらず自転車操業なので、次第に配当は途絶えてしまう。

昨年6月にはZOZO創業者の前澤友作を騙るビットコイン詐欺もあった。これは、記載されたURLにアクセスすると暗号資産を進呈するという内容で、口座確認のために、0.1~10ビットコインを送るように求めるというもの。送金すると2倍にして送り返すという言葉を信じた人が、騙されたという。

投資した資金や交換した暗号資産が口座から引き出すことができず、法定通貨に交換できないトラブルもある。事例のように追加費用を請求されてそれに応じても、決して凍結は解除されない。何度も繰り返した挙句、大きな出費を強いられる「たけのこはぎ」の手法だ。

国内の暗号資産交換業者は、金融庁・財務局への登録が必要だ。利用する前は登録の有無を金融庁・財務局のホームページで確認すること。海外の事業者は無登録なのでトラブルになっても対処が難しく、そもそも本当にビジネスを行っているかどうかも怪しい。詐欺目的のサイトの可能性もある。

外国人の犯罪グループが相手に恋愛感情を抱かせ金をだまし取る「国際ロマンス詐欺」もよくあるパターン。結婚資金や新居の費用などの名目で振り込ませるのが常套手段だが、ここでは「儲かる投資をしよう」と話を持ち掛け投資サイトでの運用を勧めてくる。ところがサイト自体がフェイクで、運用は行っていない。悪質なものだと、運用がうまくいっているよう金額を見せ、追加の資金も求めてくる。

このように、さまざまな手口で金を騙し取ろうとする詐欺が増えている。他にも、「取引所に上場する暗号資産を買っておけば大儲けできる」といった事例も。こうした事態を重く受け止め、注意喚起に至ったわけだ。

怪しい投資話を聞いたり、被害に遭っている人が周りにいたら、すぐに相談すること。何よりも、出どころのはっきりしない投資話には決して乗らないことだ。 出所:金融庁ホームページ
怪しい投資話を聞いたり、被害に遭っている人が周りにいたら、すぐに相談すること。何よりも、出どころのはっきりしない投資話には決して乗らないことだ。
出所:金融庁ホームページ

誤解しないでほしいのは、暗号資産の取引自体は決して悪いことではない。実際に国際間の送金に使いたい人はいるし、余剰資金で運用したいニーズもあるだろう。

ただしその際は、登録業者を通じて正当な手続きの上、行うことだ。不動産や株といった投資の経験者なら、こういった話に乗ることはないだろうが、家族や友人・知人はどうかわからない。もし、事例のようなことを耳にしたら、アドバイスしてほしい。

                                                  株式会社寧広