ウッドショックに加え、壁紙などの住宅資材価格も高騰!? 不動産投資家への影響は、利回り低下だけにとどまらない!New

木材に加え、住宅資材価格の高騰が目前に迫っている。
木材に加え、住宅資材価格の高騰が目前に迫っている。

壁紙・カーテン・床材といったインテリア商材を扱う専門商社、株式会社サンゲツが2021年9月21日(火)から、壁紙、床材、ファブリック、副資材の価格改定を実施する。値上げ幅は13%~18%と大きい。

同じ動きは他社でも見られており、インテリア商材の企画・開発・販売を行う株式会社リリカラも、壁紙、カーテン、床材、副資材、その他リリカラ商品全般をサンゲツと同じタイミングで、現行取引価格から15引き上げる。

世界規模で木材価格が高騰している「ウッドショック」に加え、住宅資材価格も高騰となると、不動産投資家への影響も避けられない。

DIYで高利回りを実現してきた投資家にも耳が痛いニュースではなかろうか。

木材価格高騰に伴い新築はストップ
空き家再生事業への影響は限定的

愛知、三重、岐阜エリアで空き家再生事業を展開している。
和工房は愛知、三重、岐阜エリアで空き家再生事業を展開している。

空き家再生事業に積極的に取り組む愛知県のリフォーム会社「和工房」の代表取締役社長、松久保正義さんにウッドショックと住宅資材価格の高騰の影響について聞いた。

「当社は新築物件も手がけているのですが、ウッドショックの影響で木材価格が跳ね上がっており、受注をストップしている状況です。

いつ正常化するかもわからず、再開の目処は立っておりません。これまでに経験したことがない事態です。

すぎ中丸太、ひのき中丸太などの素材価格は、2021年6月末時点で対前年度比150%以上となっている。(出典:農林水産省 木材価格統計調査)
すぎ中丸太、ひのき中丸太などの素材価格は、2021年6月末時点で対前年度比150%以上となっている。(出典:農林水産省 木材価格統計調査)

空き家再生事業等でリフォームを多数手がけているため、住宅資材価格の高騰の影響も避けられませんが、リフォーム費用は資材よりも人件費の比率が高く、木材不足と比較すると影響は限定的だと考えています」

ウッドショックと資材価格上昇のリスクは
コスト増だけにとどまらない

松久保さんの和工房は、約200名の会員がいる「成長する大家の会」の運営をしており、不動産投資家のサポートをしている。不動産投資家への影響はどう考えているのか。

「例えば、DIY大家さんの場合も、資材価格上昇に伴うリフォーム費用の増加は避けられないと思います。ただし、人件費はかからないので、影響は資材価格の上昇分にとどまるでしょう。

DIYで使う資材は少ないからコスト的なマイナスは限定的ですが、中古物件の取得が難しくなる可能性があります。

これまで新築を検討していた不動産投資家が、新築を建てづらくなっているため、資金が中古物件に流れることが予想されるからです。物件取得の場面で競合することが増え、取得価格が上がることも考えられます」

度重なるコスト増により
財務基盤が脆弱な業者が倒産するリスクも

不動産投資家のリスクはコスト増や、物件取得の難易度が上がることだけにとどまらない。ウッドショックや住宅資材の価格高騰は、財務基盤が脆弱な建設会社や工務店の倒産リスクを高める。

「一番怖いのは、新築をつくっている途中で、資金繰りの苦しい建設会社や工務店が倒産してしまうことではないでしょうか。

すぐに倒産することはなくても、木材の物量制限もかかっているため、仕入れができずに工事がストップしたり、工事に着手できない会社も増えてくると思います」

ウッドショックや住宅資材価格の高騰に関連するリスクに、不動産投資家はどう対応したらいいのか。

「新築と比較すれば、まだ中古住宅のほうが影響が小さいです。ただし、競争が激しくなることが予想されますから、規模拡大を目指すのであれば、情報収集力とアクションを起こすスピードがより重要になると思います。

新築に関して言えば、建築コストの上昇だけでなく、建設会社や工務店の経営状況にも注意を払うべきでしょう」

これらのリスクを踏まえて、投資戦略を慎重に練り直すことも必要かもしれない。

                                              株式会社寧広