やる気のない管理会社を変更したい!そんな時、なにを基準に管理会社を選ぶべきか?

今任せている管理会社は
改善提案があるか

閑散期になり空室がたくさん増えてくると、キャッシュフローを安定させようと焦りがでる。

焦ったところで、いくら待っても管理会社からの提案もなく、放置しておけばそのまま空室が続き、気づいてみたら1年間空いていたと言うケースもある。

管理会社任せで決まれば良いのだが、なかなか大家側の経営意識を持った担当者は少ない。

危機意識を共有とはいかなくとも、ある程度の提案をしてもらうには、物件の担当者が不動産投資の根幹を知り、何をすれば「収益の最大化」につながるかを知っていることである。

また、会社がそれを従業員に意識させているかも当然にして重要である。

管理会社により
3つのタイプがある

選びたいのは「積極的な提案がある管理会社」であるが、大家目線で前向きに提案をしてくれる管理会社は少数派だ。

困っているこちらを察してくれて、とにかく提案をしてくれる会社であればまず合格だが、「家賃を下げましょう」としか言えないのであれば、不動産投資の根幹を全く理解していないことになる。

それでも「提案」をしてくれるだけでも、全然良い。
続いて、「言えば提案をしてくれる管理会社」である。

受動的ではあるが、管理戸数が多い会社はこのカテゴリーに属することが多い。

空室率が高まれば、管理戸数の多い会社は空室数が圧倒的に増加してしまうため、一人一人のオーナーに目が行き届かなくなる。

その結果、提案が業務よりも後回しになってしまうのである。そうなった場合、いかに担当者との距離を縮め、優先的に提案を受けられるのかがカギとなる。
そして、一番よくないのは「言っても動いてくれない管理会社」である。

オーナーからいくら提案をして欲しいと言っても、空室なんて他人ごと。太々しくも、そんなこと言われても、閑散期だから決まらないとアクションを起こしてくれない。

このような場合には、即時「管理替え」を検討した方が良い。管理料が安いと言う理由で管理会社を選ぶこともあるが、収益を生まなければ埋没コストばかりが嵩むことになるのだ。

それでは何を基準に管理会社を選んだら良いのだろうか。その答えは、管理会社そして担当者の圧倒的な知識レベルにある。「提案ができない=知らない人」であることが往々にしてあるのだ。

資格の数は
学びの証

先日出版をした、著書「ラクして稼ぐ不動産投資33の法則 -成功大家さんへの道は管理会社で決まる!-」にも載せているが、不動産という専門の業種で働いているにもかかわらず、不動産に関する専門的知識を学ばない人は極めて多い。

たとえば、不動産業の基本となる資格の「宅地建物取引士」でさえ、取得をしている人が限られている。

もちろん宅建士は国家資格であり、合格率は15~17%と難しい試験であることは間違いない。しかし宅建業者は仕事でもその知識を使うわけで、一般の人よりもアドバンテージがある。

だからきちんと勉強をすれば取れない数値では無いのだが、蓋を開けてみれば、宅建業の従業員よりも主婦の方が合格率は高いのだから驚いてしまう。(平成30年の宅建士合格者は、不動産業:16%、主婦:20%)

必ずしも「資格者がたくさんいる=全面的に信頼できる会社」とは言えないが、宅建士の保有率が高い管理会社ほど学ぶ姿勢を高める文化があり、会社のクオリティが高いことは間違いない。

「宅建士」の保有者数が
過半数を超えている

宅建士の保有率が高い会社は、「宅建くらい持っているのが当たり前」という文化があるため、保有していない人が「少数派」になる。

その結果、持っていない人は入社早々に宅建の学習を始め、遅くとも数年以内には保有することになる。

私の知り合いの地方にある不動産業者は90%以上が宅建保有者であるが、会社全体としての取り組みは先進的で、前向きだからこそ従業員の離職率も少なく、従業員満足度が高いから現場からアイデアが生まれる結果、入居率も高い。

こうなるとオーナー満足度も上がるため、管理戸数は右肩上がりで増え続けている。大家としてみれば預けたいと思うのは当然である。

過半数とは言っているが、専門的知識を持っていることが当たり前という会社は、自ずと次へのステップへと進んでいく意識があり、管理会社としてのクオリティも自ずと上がるのだ。

「お金の専門家」
ファイナンシャルプランナーがいる

不動産オーナーは、不動産以外の資産も保有していることが少なくないため、お金に関する悩みがたくさんある。

そこで大事なのがお金に関する知識である。不動産会社の担当と話をしようにも、全く理解をしてくれなければ、ストレスばかりが溜まり、お金が貯まらなくなる。

そこにファイナンシャルプランニングの知識を持っている人材がいれば、不動産だけでなく、税金、保険、金融商品、相続のことなども一通り学んでいるため、資産全体を俯瞰して話をすることができるのである。

3級くらいの知識では、上辺の知識だけになるが、2級以上であればある程度の話をしても理解をしてくれる可能性が高い。
1級FP技能士(CFP)がいれば、さらに心強く、その提案レベルも格段に高まる。

今注目の資格
賃貸不動産経営管理士がいる

「賃貸住宅管理適正化法」の成立に伴って、飛躍的に注目を高めているのが「賃貸不動産経営管理士」である。もともとは不動産の業界団体から出されていた、独自の賃貸管理型の資格だったが、これらが統合された形となった。

今回の法制化によって、2021年4月21日に同資格が国家資格となり、管理戸数200戸以上の賃貸住宅管理業者に、管理事務所ごとに1名以上の設置が義務づけられる業務管理者の要件として定められた。

この資格の保有者は、業務管理者移行講習を経て国家資格保有者に認定されることになる。これから賃貸住宅管理業者は、不動産会社が「宅建士」を保有するように「賃貸不動産経営管理士」を保有することが当たり前になる時代に突入した。

不動産投資において、管理会社の存在がいかに重要なのかが、今回の法制化でよくわかる結果となった。

CPMが在籍している
「積極的提案型」管理会社

CPMは米国不動産経営管理士の略であり、現在、日本国内には750名近いCPMホルダーが存在している。

不動産先進国アメリカで体系化された講義を学び、学習を通じて不動産投資における「経営的視点」を獲得することができる。不動産管理のことだけでなく、ファイナンスやアセットマネジメントまで、得られる知識は難易度が高く、昨今では不動産業者だけでなく不動産オーナーも多数取得チャレンジをしている。

オーナー目線で共通言語を話ができるCPMが存在するだけで、管理会社のステータスはグッと高まり、オーナーとしては安心感が出る。

積極的に研修を
取り入れている

会社として、従業員へどれだけの教育投資をしているのかも重要な見極めのポイントだ。「積極的に自ら学んでいく」従業員が多数派であれば、いうことはないが、ほとんどが会社から「勉強しなさい」と言われるのはいいが、支援体制が存在していないケースだ。

確かに、就業時間中は生産性を高める場であり、本来は「稼ぐ」時間である。インプットなどはそれぞれが「休み」に自己投資をするのが当たり前であるが、それを意識づけさせようにも、なかなかそうもいかない。

よって、就業時間中に「研修」をして、知識を提供してくれる会社は、積極的にオーナー満足度を高めようとしている会社であり、その期待度は高い。

私自身、オーナーのみならず、不動産業者への専門教育を得意としているが、積極的に教育投資をしている会社は、オーナーとの接点も強く、満足度が高いように見える。

何より、空室対策を積極的に行おうという前向きな姿勢は、オーナーからすれば、すぐに良いイメージに変わるのだ。

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管理会社は何を基準に選ぶのか、というのは一概に言えない。しかし少なくともインプットをしている会社であれば、それ相応のアウトプット(提案)は期待ができる。

知識がないことは武器を持たずに戦っているのと同じである。よって、より武器を持っている管理会社に任せることができれば、オーナーの賃貸経営もストレスフリーになるだろう。

執筆:今井基次

■プロフィール
株式会社ideaman 代表取締役。
保有資格:1級FP技能士,CFP,CPM,CCIMなど多数。賃貸・売買仲介の実務を経て、中堅不動産管理会社へ入社。収益不動産売買仲介の実務の後、不動産管理会社への業務コンサルティングを12年間行い、これまで200社以上の企業を担当。オーナーセミナーや不動産会社向け研修など、毎年80回以上講演を行い延べ3万人以上もの人が聴講してきた。自らも不動産投資を行なっている。

                                                 株式会社寧広