【不動産融資攻略シリーズ】ドミナント戦略が融資に与える優位性とはN

「不動産賃貸業は地場産業である」と言われているが、実際に仲介業者や客付業者のチーム作りなどにおいて、エリアを絞る事によるメリットは大きい。

所謂「ドミナント戦略」の優位性であるが、これは融資攻略でも当てはまる。むしろ普通のサラリーマンが融資審査を突破するためにはドミナント戦略をいかに活用するかが鍵となることも多い。

では「ドミナント戦略による融資の優位性」とは具体的に何を指すのか?
今日はこの内容について解説していきたい。

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1.エリア外物件の所有が引き起こす信用毀損を回避出来る

ドミナントによるメリットの一つ目は、銀行のバランスシート判断に関する内容だ。

不動産投資家が土地勘の無いエリアを把握するのが難しいように、銀行もエリア外の物件についての評価査定は難しいことが多い。

多くの銀行は不動産の担保評価に際して現地調査班がいるが、あまりに遠い物件の場合、物理的にこの調査が行えない。かといって路線価等で判断するのみだと正確性に欠けるため、エリア外の物件については正しい評価が出来ないことが多い。

その際、銀行は「分からないものは評価しない」と保守的な判断を行う事が多いので、エリア外の物件は評価減(または評価なし)と判断し、結果として信用力の毀損に繋がる危険性がある。

逆に言えば物件のエリアを集中させ、それを正当に評価する事ができる銀行と付き合う事により、物件評価は正当な数値が維持されると言える。

つまりドミナント戦略により「無駄な信用毀損」を回避する事が出来るのが1つの利点となるであろう。

2.門の狭い金融機関を突破できる

特に信金、信組に多いが、居住地と物件がエリア内でないと取引がスタート出来ないケースがある。

都心のように多くの人が居住し、産業も活発なエリアの金融機関であれば融資先に困る事はない。しかし、地方の金融機関にとって上記の制約は大きな影響を受ける事になる。

つまり、銀行の立場で考えると取引出来る相手が限定されるという事である。

そうなると、銀行側が顧客を選ぶ余地は少なくなり、審査においても定量評価のハードルを下げる必要が出てくる。

よって、本来審査を突破できない属性・資産規模の人であっても、エリアを絞って一点突破を図る事により、承認を勝ち取れる事がある。(要するにお金持ちでなくても不動産融資を受ける事ができる可能性が高まる。)

ドミナント戦略を検討するにあたっては、居住地(または本社所在地)には注意を図りたい。ここを間違えると取引を見込める銀行の選択肢が狭まり、自身の融資戦線拡大に大きな悪影響を残すことにも繋がる。

3.エリア内の業者間ネットワークから定性評価を高められる

当然の話だが、銀行は我々不動産投資家以外にも様々な業種と融資取引を行っている。むしろ他業種の方が、運転資金や資金決済などで取引を行う回数が多く、親密な関係となっている可能性が高い。(大家は一度融資してしまうと接点が減ってしまうため、こちらから働きかけないと印象が薄れやすい)

「仲介会社、管理会社、建設会社」などは不動産投資を行う上で我々も関わる事が多いが、基本的に彼らも銀行との関わりを持ち、信頼関係を築いている。

彼ら地場業者との取引を反復することにより信頼関係を構築出来たとすれば、その信用力は銀行に伝播する事がある。

こういった目に見えない「定性評価」の蓄積も審査突破の武器になる事は多く、これもドミナント戦略の効用と言える。(例えば、有力な建設会社からの推薦により、定性評価が高まり、審査を突破するケースはある。)

4.まとめ
プロパー融資攻略において、ドミナント戦略は間違いなく有利である。不動産取引にも言えるかもしれないが、融資においても「広く浅く」よりも「狭く深く」の方が良い融資条件は掴みやすいであろう。

エリアが限定されるというのはデメリットかもしれないが、審査突破に向けてはドミナント戦略の視点から自身の融資戦略を構築していくのも良いだろう。

また余談だが、現在融資付に苦戦している人は、年末年始の帰省を生かして、少し周囲の環境・人脈を見直してみてほしい。

エリア・金融機関・親族関係・資産背景、こういった何気ない要素の中にドミナント戦略の種が落ちている事がある。

                                                 株式会社寧広