【不動産投資本】成功の鍵は管理にあり! 後悔しない管理会社の選び方 今井基次氏著

変化の激しい現代、従来の常識がだんだんと通じなくなりつつあり、今後その流れが加速することは必至である。収入や雇用が不安定になる中で、収益の柱を増やそうと不動産投資に目を向け、物件取得を検討している方は多いだろう。

言うまでもないことだが、物件購入はゴールではなく、あくまでスタートである。想定していた収益を継続して生み出すことができなければ、利回りなどただの絵に描いた餅でしかないからだ。

人はついつい利回りに目を奪われがちだが、継続的な収益を生むためには管理・運理とそれを担う不動産管理会社の存在がもっとも重要である。

「不動産投資成功のカギは管理会社が握っている」といっても過言ではないのだ。

そう主張するのは、書籍「ラクして稼ぐ不動産投資33の法則 成功大家さんへの道は「管理会社」で決まる!」を出版した
不動産経営コンサルタントの今井基次氏だ。

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今井氏は賃貸・売買仲介、賃貸管理やコンサルティング業務など不動産業界で20年以上の経験があり、自身も収益不動産を所有するオーナーである。本書では自身の数々の失敗も含めた経験から感じた、不動産投資における管理会社の選び方と付き合い方の重要性について解説している。

成功大家と失敗大家の分かれ道
楽観バイアスと買いたい病に注意

本書は6つの章から構成されている。第1章と第2章では、なぜ不動産投資で失敗する人が後を断たないのか、成功大家と失敗大家の明暗を分かつポイントはどこなのか?といったことに触れている。

投資で成果を出すためには少しでも早く始めて複利の力を活かした方がいい、という意見は多くの方が耳にしたことがあるだろう。だが、焦るべきではない。

失敗大家がはまる典型的なパターンとして、「楽観バイアス」と「オーナーになりたい病」に惑わされて足を踏み外す例には枚挙にいとまがないからだ。特に初めの一歩で大きくつまづいてしまうと、その後のリカバリーも難しい。

自分の不動産投資の本来の目的は何なのか。勉強やシミュレーションは足りているか。高属性サラリーマンのような「買えてしまう人」ほど、一度立ち止まって考えてみるべきだと著者は言う。

第3章と第4章では、不動産投資で欠かすべきでない購入前の投資分析、物件保有中に起こりうるリスクとその対処法について解説している。

物件広告の「満室想定利回り」という架空の指標に惑わされることなく、実質的な利回りや投じた自己資金に対する利回りを見極めていくこと。そして空室率、家賃下落率、運営経費率など様々なストレスを掛けたシミュレーションを行い、それでも破綻を回避できるかどうか。

もちろんいくらシミュレーションを重ねたところで、実際にその通りになるかは分からない。だが、投資の安全性を自ら確保していく姿勢の重要性に変わりはないだろう。

様々な数字や指標が登場する章で、初心者にはとっつきづらい部分があるかもしれない。そんな時は思い切って読み飛ばして、勉強が深まった後や実際に物件購入を検討する際に本章に戻ってくるのもいいだろう。

そして、第5章、第6章が本書のメインテーマである管理会社についてだ。

いくら良い利回りの物件を購入できたとしても、その後の経営に問題があれば利回りは現実のものにならない。たいていは賃貸管理会社が大家に代わって物件運営を行うことになるため、管理会社の良し悪しによって実際の利回りが決まってしまうのだ。

ストレスフリーなラクラク管理会社
ストレスフルなダメダメ管理会社

管理会社の業務は多岐に渡るが、大別すると入居者募集・家賃出納・入居者対応・メンテナンスの4つである。

本書ではそれぞれの業務について、優秀で機転が利くストレスフリーな「ラクラク管理会社」に任せた場合と、問題を放置したまま報告もないようなストレスフルな「ダメダメ管理会社」に任せた場合で管理にどのような差が出てくるのかがリアルに記されている。

著者自身も「普通の管理くらいできるだろう」とたかをくくって管理会社選びをおざなりにした結果、手痛い失敗を経験しているのだ。

現在の管理会社に不満を感じている方や近々1棟ものの購入を控えている方は、本書で後悔しない管理会社の選び方をチェックしてみてはいかがだろうか。今後の投資の成否を分かつヒントが得られるかもしれない。

また、投資初心者で、他の書籍等で勉強してある程度知識がついてきた方にも「2冊目の教科書」としておすすめだ。一歩踏み込んだ内容で、より一層不動産投資について解像度を高められるだろう。

                                                 株式会社寧広