「空き家所有者・意識調査」~利用しない空き家保有者の実態とは~

解体工事を希望するユーザーが、最適な解体業者を見つけるためのコンシェルジュサービスを提供している「解体の窓口」を運営する、バリュークリエーション株式会社は、全国の空き家所有者400名に対し、空き家に関する意識調査を行い、その結果を公表した。

1.調査概要:「解体の窓口・空き家所有者・意識調査」

(1)調査期間:2021年9月27日~9月29日
(2)調査方法:インターネットアンケート調査
(3)調査対象:全国の空き家を所有する男女
(4)回答数:400人

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2.調査結果サマリー

■所有する空き家を「利用していない」人が全体の6割以上存在。
■利用していない空き家を保有する人について
・有効な活用法が見出せておらず、費用の問題から空き家にしている傾向がある。
・4人に1人が、物件訪問頻度が年に1度未満である。
・76.9%の人が「空き家による弊害」を認識し心配だと感じているが空き家のまま放置してしまっている実態が明らかに。
・費用面に課題のあるユーザーは多いが、きっかけが与えられることで空き家の対処に動く人も多い。
・特に固定資産税制度と補助金・助成金制度の改正が、問題解消につながる可能性を示唆する結果となった。

3.調査結果

Q1空き家の利用状況を教えてください。(対象:空き家所有者、回答者数:400)

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「所有する空き家を利用していない」と答えた人は400人中242人と全体の60.5%であることが分かった。利用していない人のうち、「何も予定がない(33.3%)」「(空き家の現状を)把握していない(9.8%)」と、今後も利用されない可能性が高い空き家を所有する人が43.1%いることがわかった。

Q2. 空き家のままにしている理由は何ですか。(対象:空き家所有者、回答者数:400)

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実際の被害や実害がすぐに起きる訳ではないため、「特に困っていない」ことを理由に空き家にしていると答える人が31.3%存在することがわかった。

さらに、Q1で「現在空き家を利用していない」と回答した人に限定して、同じ質問を集計した。

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「処分に費用がかかるから(+1.2pt)」、「更地にしても使い道がないから(+3.4pt)」、「固定資産税が高くなるから(+1.2pt)」のように、有効な活用方法が見出せず、費用面での問題から空き家にしている割合が増えることがわかった。

Q3.空き家にはどれくらいの頻度で訪れていますか。(対象:利用していない空き家の所有者、回答者数:242)

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「半年に1回程度」以下の人が63.2%、訪問頻度が年に1度以下、全く訪問しない人も含めて25.2%と4人に1人が「年に1度以下」しか訪問していないことがわかった。

Q4空き家は傷みが生じていますか。(対象:利用していない空き家の所有者、回答者数:242)

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「全体を通して腐食・破損はない」と答えた人は全体の32.6%にとどまり、残る67.4%の人が「建物のどこかに腐食・破損がある」と答えた。また、8.3%の人が「屋根や柱などの建物の主要部分が変形、または傾いている」と答えており、所有する空き家が危険な状況に陥っていることがわかった。

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訪問頻度別に、空き家の損傷状況を比較したところ、空き家への訪問頻度が年に1度未満となると、「主要部分の変形・傾きが発生している」と回答する人の割合が急激に増えることがわかった。

Q5.空き家による弊害で心配なことはありますか。(対象:利用していない空き家の所有者、回答者数:242)

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?利用していない空き家所有者に空き家による弊害の中で心配なことを質問したところ、76.9%の人が「空き家による弊害」を心配だと感じていることがわかった。

Q6空き家の対処を検討しはじめるきっかけになる条件はありますか。(対象:空き家の所有者、回答者数:400)

対処を検討するきっかけTOP5は1位「補助金・助成金がでる(20.8%)」、2位「不動産業者に相談できる(17.3%)」、3位「更地にした時の固定資産税優遇がある(16.3%)」、4位「自治体の職員に相談できる(13.5%)」、5位「安く解体できる業者を紹介してもらえる(11.5%)」となった。

1位・3位・4位のように公的な制度の充実・改善に期待する人が多い傾向がある。2位・5位は売る、貸す、解体する、のように自身で利用するつもりのないユーザーが多いことが現れる結果となった。

さらに、Q2で「空き家のままにしている理由」で挙げた項目により、回答者を「費用面に課題のあるグループ」、「使い道のないグループ」、「難航しているグループ」と定義した。

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各グループ別に、空き家の対処を検討し始めるきっかけを集計した。

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空き家のままにしている理由に「費用面の負担増」を上げる人は多く、この点の障壁が大きい一方で、この点に改善の期待をもつ空き家所有者は多いといえる。特に費用に課題のあるグループに属するユーザーで「対処することはない」と答えている割合は13.%と、他グループに比べて少ないため、求めているきっかけが与えられれば対処に動くユーザーは多いことが伺える。特に、固定資産税制度、補助金・助成金の適用条件の改正が改善につながる可能性を示唆している。

また、使い道がないグループは「収益化、マッチングの方法を提案してくれる(21.8%)」「残置物を買取・処分代行してくれる(20.7%)」と、より具体的なきっかけを回答する割合が高い傾向があった。活用方針はあるが難航しているグループは「妥当な金額であることが保証されている(18.0%)」「自治体の職員に相談できる(16.5%)」などの信頼、保証を求めている傾向がある。

また、どのグループも共通して「不動産業者に相談できる」を高い順位で挙げており、各所有者に適切な業者をマッチングする方法が求められているといえる。