「物流リート」2割上昇銘柄も!増える物流施設、三菱地所は日本初、高速IC直結タイプ!New

三菱地所が京都府城陽市に計画する物流施設のイメージ図(同社の資料から)
三菱地所が京都府城陽市に計画する物流施設のイメージ図(同社の資料から)


2026年、京都に自動運転トラック対応の物流施設

関東にも計画 巣ごもり需要で通販需要が拡大

三菱地所が、高速道路のインターチェンジ(IC)と直結した物流施設を日本で初めて京都府城陽市に建設すると発表した。

完成予定は2026年で、物流を効率化し、自動運転トラックを受け入れることなどを想定している。新型コロナウイルス禍での通販需要を背景に物流施設の建設が相次いでいるが、不動産投資家として注目したいのが、物流施設を対象とした「物流REIT(リート)」だ。1年で2割値上がりした銘柄もあり、物流施設の需要拡大を考えれば手堅い運用が期待できそうだ。

三菱地所が計画する物流施設は、2024年度に完成予定の新名神高速道路・宇治原IC(仮称)と、全長約560メートルの専用道路でつなぐ。専用道路の整備事業は東急不動産と共同でおこなう。

三菱地所が物流施設を計画する場所(同社の資料から)
三菱地所が物流施設を計画する場所(同社の資料から)
三菱地所の資料から
三菱地所の資料から

物流施設の敷地面積は約11万9000平方メートル、延床面積は約27万7000平方メートル。

専用道路で高速道路と直結することで、トラックは一般道を通らずにすみ、物流を効率化することができる。

三菱地所は「完全自動運転トラックや後続車無人隊列走行の受け入れを可能とし、これら次世代のモビリティが高速道路から一般道に下りることなく利用できる物流施設を想定しています」と指摘。

「現在実用化されているダブル連結トラックの受入も可能とした施設を計画しています」ともしている。

三菱地所は、関東圏でも同様に、次世代モビリティに対応した物流施設の整備を計画している。

物流施設の整備が各地で進んでいることは、昨年5月26日に配信した「巨大物流施設、首都圏、近畿で建設ラッシュ!周辺で賃貸需要たかまる 巣ごもり需要が追い風」でも紹介した。

増えている大きな理由は、新型コロナ禍で巣ごもり需要が増え、EC(電子商取引)、つまりネット通販などのニーズが高まっていることだ。

今のところ物流移設が増えても供給過剰にはなっておらず、業者が順調にテナントとして入り、「空室」もそんなに出ておらず、賃料収入は安定しているもようだ。

物流施設対象のリートは値上がり、安定収益見込める
CREロジは20.8%、伊藤忠アドバンスは11%の値上がり

不動産投資家が投資先として注目したいのは、物流施設を対象としたリートだ。証券取引所で取り引きされているリートの「投資口価格(=株価)」のうち、1年間の値上がり率が大きいものの上位には、物流施設を対象としたリートがずらり並ぶ。

たとえば、関東を中心とした物流施設を対象にしている「CREロジスティクスファンド投資法人」の今月22日の終値は18万8800円。1年前の2021年2月22日の終値15万6300円から20.8%値上がりしている。

シーアールイー(東京)の巨大物流施設「ロジスクエア交野」
CREロジスティクスファンド投資法人がリートに組み込んだ大阪府交野市の物流施設

同じく関東の物流施設を組み込んでいる「伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人」の今月22日の終値は14万6900円。昨年2月22日の13万2300円から11%の値上がりだ。

関東、中部、近畿の物流施設などが対象の「SOSiLA物流リート投資法人」は、今月22日の終値が14万4600円、昨年2月22日が13万3300円で、8.5%の上昇となっている。

一方、投資口価格の高さもあって、分配金利回りはいずれも3%台程度と、そんなに高くない。ただ、利回りの低さは、物流施設を対象としたリートがローリスクで安定した投資先であることの裏返しでもある。

物流施設は当面、供給過剰ないか 効果稼働を期待
構造の強さ、テナントとの長期契約も安定収益の強み

先ほど述べたように、今後、「ウィズ・コロナ」の生活を日本人が送らざるをえなくなるとことを考えれば、EC需要は落ちないだろう。この結果、しばらくは物流施設が増えても、供給は過剰にならず、稼働率が高く推移して、物流リートでも安定した収益が見込めることが考えられる。

テレワークの普及などで巣ごもり需要と通販需要は続くとみられる
テレワークの普及などで巣ごもり需要と通販需要は続くとみられる

また、重い荷物を運んだ多くのトラックの往来に耐えられるように設計され、耐震機能もしっかりしている物流施設の構造上の強さや、マンションやアパートと違い、テナント(借り手)が長期の賃貸契約を結ぶことが多いのも、物流李リートの安定した収益を後押しすることになる。

もちろん、投資口価格が上昇すれば、売却益を狙って手放してもいい。

投資戦略の選択肢の一つとして、物流施設を対象としたリートも検討してみてはいかがだろうか。