「なぜレバレッジを掛けるのか?」融資利用がもたらす重要な利益について【不動産融資攻略シリーズ】

「住宅ローンにおいて頭金は2~3割入れるものだ」
こうした定説が覆されるようになってきたのはここ最近の話だろうか。

あるニュースの民間調査では20~30代で住宅ローンに入れる頭金が1割以下だった人が、60%以上に増加したと取り上げられている。

様々な要因が考えられるが、現在の低金利下において借入に伴うコストが大きく減少しているというのも要因の一つであろう。

金利が低ければ融資を使ったほうが良いのか。この答えは一概には言えないが、少なくとも不動産投資家にとって融資は不可欠であり、正しく認識しておくべき要素である。

今回は「融資利用」というそもそもの行為に対して、考察を進めていきたいと思う。

サンプル
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1.融資を利用する=レバレッジを掛けること
個別性が高い不動産の世界において、融資というレバレッジの手段が存在することは、本当に幸運なことではないだろうか。

期待リターンの見えない商品にレバレッジを掛けても、もはやそれはギャンブルの増長でしかないが、不動産の場合は個別性を生かすことにより「ほぼ確定した含み益」を認識しながら参入出来る可能性がある。

そして、この「確定した含み益」を認識したうえでのレバレッジによる恩恵は非常に大きいものだと考えられる。

なぜなら、良い物件の仕入により得られる利益が一定であると仮定した時、現金で参入するより、レバレッジ10倍(頭金1割)で参入したほうが得られる利益は大きくなるからである。(厳密には借入に伴う金利や費用を差し引く必要があるが)

要するにレバレッジとはその人の行動・選択の結果を良くも悪くも増幅させる効果を持ち、レバレッジ自体には善も悪もないと言える。

よって努力・実力を伴うプレイヤーほど、このレバレッジによる増幅は良い意味で効果的であり、逆に不動産投資に相応の知識・経験が不可欠だと言われる所以は、このレバレッジの増幅をマイナスに発揮させないためとも言えよう。(レバレッジにより些細な失敗も大きな失敗へと増幅させてしまう事も当然に起こり得る。)

つまり端的に述べてしまえば
「融資とは、自身の活動成果を増幅させる手段」
と言えるであろう。

2.不動産では2つの利益を認識して、成功を目指せ
不動産において「良い物件を仕入れることによる利益」の他に、もう一つ認識しておくべき利益がある。

それは「期限の利益」である。

「期限の利益」とは、銀行に対して「この期限までは借りた資金を返さなくてよい」と主張できる権利を指し、融資利用の際に銀行から与えられる重要な権利である。

銀行内部においては「期限の利益の喪失事由」などの文言で用いられ、延滞や不正などの一定の事由に該当すると、一括返済を求められることになる。つまり借入(一定期間資金を返さなくてよい権利)とは利益であると認識すべきであり、この利益をいかに有効活用するかについても、不動産投資家にとって重要なスキルと言えよう。

不動産活動においては「物件仕入の利益」と「期限の利益」という2つの利益を併行して獲得し、利益の最大化を目指すことが重要だと言える。

また面白いことに「良い物件の仕入」が「良質な期限の利益の仕入」を引き寄せ、逆に「期限の利益の確保」が「良い物件の獲得機会」を引き寄せる条件であったりする。いずれにしても不動産投資において、両者は不可欠な両輪と捉えることが出来るであろう。

3.まとめ
「未来は誰にもわからない」
これはどんな投資を行うにおいても認識すべき鉄則であるが、この不確実性をある程度カバーできる状況にあるプレイヤーは、「レバレッジによる利益増幅」は軽視できない要素となるであろう。

自身の不動産投資手法に勝ち筋を見出せるのであれば、「借入」を用いて、その利益を増幅させるのも重要ではないだろうか。

繰り返しになるが、レバレッジとは善でも悪でもない。
自身の成果を増幅するための、単純かつ有効な手段である。

文・半沢大家

■プロフィール
元銀行員、現資産運用アドバイザーとして勤務する兼業大家。
2018年に1棟目のアパートを購入して以降、出身エリアを中心に物件購入を継続。現在は木造新築アパート5棟、木造新築戸建1棟、鉄骨中古マンション1棟の計59室を保有。
「銀行員の知見を活かした融資活用」と「土地からの新築アパート企画」を得意とし、現在も新規物件購入に向けて活動すると共に、銀行融資の仕組みについて定期的に情報発信を行っている。
Twitter:半沢大家 @UCD04111 

執筆:半沢大家(はんざわおおや)

Twitter:半沢大家 @UCD04111

■ 主な経歴

元銀行員、現資産運用アドバイザーとして勤務する兼業大家。
2018年に1棟目のアパートを購入して以降、出身エリアを中心に物件購入を継続。現在は木造新築アパート5棟、木造新築戸建1棟、鉄骨中古マンション1棟の計59室を保有。
「銀行員の知見を活かした融資活用」と「土地からの新築アパート企画」を得意とし、現在も新規物件購入に向けて活動すると共に、銀行融資の仕組みについて定期的に情報発信を行っている。

                                                 株式会社寧広